ドリッパーとは、コーヒーを抽出するときに用いる、底に穴の開いたカップ型の器具のことをいいます。コーヒーを抽出するには、ドリッパーにフィルターをセットします。フィルターにはコーヒーの粉を入れて、そこにお湯を注ぐことで、コーヒーのエキスが抽出され、滴下します。
ドリッパーには、プラスチック製、ガラス製、陶器製のものなどがあります。
ドリッパーの種類には大きく分けて平型と円錐型の2種類あり、それらはさらに2種類に細分化できます。
前者はメリタ式とカリタ式があります。メリタ式は、ドイツで開発されたドリッパーで、フィルターをセットする部分が平らになっており、抽出された液を滴下するための穴が、底に1つあいているのが特徴です。もう一つのカリタ式は、日本で開発されたドリッパーで、メリタ式を改良し、底の穴を3つにしています。穴の数は抽出時間に関係します。これらの特徴を理解して抽出します。
後者には、コーノ式とハリオ式があります。これらは円錐型になっているため、フィルターのコーヒーの粉にお湯が万遍なくいきわたり、均等に抽出できます。底には両方とも1つの穴が開いています。両者の違いは、リブにあります。リブとは、ドリッパーの内側についている溝のことです。コーノ式のリブは底の穴から直線でドリッパーの半分のところまでしかついていないのに対し、ハリオ式は底の穴から回転するようにドリッパーの上までついています。このリブの違いは、抽出時間に影響します。途中までしかリブがないコーノ式は、フィルターとドリッパーが密着するため、じっくりと抽出するのに適しています。これに対し、ハリオ式はリブが上までしっかりとついているため、フィルターとドリッパーの間に通り道ができやすく、抽出時間が短くなります。