ペーパーフィルターとは、ペーパードリップをする際に使う紙製のフィルターのことです。
ペーパーフィルターには2種類の形があります。1つはメリタ式やカリタ式で使える扇形のフィルターで、開いても平たいままの形です。メリタ式とカリタ式では、カリタ式の方がフィルターの目が細かくなっています。これは、メリタ式はドリップするときの穴が1つであるのに対し、カリタ式は3つ開いているため、コーヒー液が短時間で落ちやすくなっていることが関係しています。フィルターの目を細かくすることで、お湯の流れを遅くしてじっくりと抽出できるようにしています。
もう一つはコーノ式やハリオ式で使える円錐形のフィルターで、開くと丸い三角コーンのような形になります。
また、ペーパーフィルターには漂白タイプと無漂白タイプがあります。これらはそれぞれにメリットがあります。
木材からつくられた紙にはリグニンという物質が含まれています。このリグニンを含んだまま紙にすると色がついたり臭いが残ります。漂白タイプは、この臭いやパルプ繊維をからめやすくするために、紙を漂白しています。漂白の方法として酸素を用いており、塩素などの薬品を使用していないので、人体にも影響がないと言われています。
一方の無漂白タイプは、上記のような漂白を行っていないため、臭いが残っているといわれています。しかし環境汚染を招く工程を省いていることがよいとされています。
さらに、ペーパーフィルターを使う場合には、コーヒーの粉をセットする前に湯通しすると、紙臭さを抜くことができるといわれています。