有機栽培とは、化学合成農薬や化学肥料を一切使用せず、土壌の持つ力を生かして栽培する農法のことで、オーガニック栽培とも呼ばれています。有機栽培は、環境保護に有効な生産管理システムであり、生物の多様性や生態系を崩さない農業活動として知られています。有機栽培は、農業者にとっても、消費者にとっても安全で健康的な方法です。化学的な薬品を用いないため、素材そのものの味も影響を受けることなく、栄養価も損なうことがないとされています。また、土壌を薬品で弱めることがないため、作物を持続的に栽培することもできます。
有機栽培認証(オーガニック認証)は、各国で様々な認証が決められています。日本において食品に「有機」「オーガニック」と表記するためには、有機JAS規格で生産され、有機JAS認定登録機関から認証をしてもらわなければなりません。
世界にある主なオーガニック認定機関としては、OCIA(国際的認証機関)、USDA(オーガニック認定全米統一基準)、QAI(アメリカ)、FVO(アメリカ)、CCOF(アメリカ)、SKAL(オランダ)、CERES(ドイツ)などがあります。
一例として、有機認証には、以下のような条件を満たしている必要があります。
日本においては、1999年に、JAS法が改正され、世界でも厳しい基準が適用されているといわれています。有機栽培(またはオーガニック)の表示をするには、農林水産省が認定した第三者によるオーガニック認定機関の検査に合格しなければなりません。また、輸入品に有機JAS認定を与えるには、更に厳しく、まず海外においてオーガニック認証されている必要があり、更に日本の基準に達していることが条件となります。
また、アメリカにおける認証も厳格な基準が用意されており、原料だけでなく、農地及び加工施設、記録、土壌や水質といったすべて段階において検査が必要となります。オーガニック農作物として禁止されている代表的な事項には以下のものがあります。